◯◯という食べ物でコロナがおさえられるかも、と××大学が研究を発表」というニュースを見ると悲しくなる

誰かをdisりたいわけではないのだが、「◯◯という食べ物でコロナがおさえられるかも、と××大学が研究を発表」というニュースを見ると悲しくなる。 英米は物量とスピード感でワクチンを開発してバンバン打って感染を減らしている。 日本はいつまで「おばあちゃ…

ぼくが(過度の)謙遜をやめた理由 「自分を虫けらだと思うヤツは 踏みつけられる」(フランスのことわざらしい)の話。

2020年に一つやめたことがありまして。 それが「(過度の)謙遜」です。 たまたまおほめいただいたりした場合に、明らかに事実と異なるのでなければ、(過度の)謙遜をするのはやめようと思いました。 ほめていただいた場合に「いえいえ私なんてたいしたこと…

福田秀『STAND UP START』に学ぶ「超回復思考」のワナ。

〈俺はね 超回復思考って呼んでるんだけど〉 〈苦しんだ分だけ結果が出る そう思い込む思考のこと 炎天下の中 水を飲まないトレーニングのほうが効果がある 麻酔を使わない出産の方が愛情が深まる 死に物狂いで勝負に勝てば1億5千万手に入る 不安が根拠を欲…

現在発売中の『週刊プレイボーイ』3月8日号に、コロナ禍での病院経営についてコメントさせていただきました!

現在発売中の『週刊プレイボーイ』3月8日号に、コロナ禍での病院経営についてコメントさせていただきました!よろしければぜひお読みください。取材してくださった編集部の皆様、貴重な機会をありがとうございます。

なぜアメリカの国際便クルーはベテランぞろいか。あるいはストリート・ナレッジの話。

〈わたしは忘れるから、書こうとするのだ。 後から、情景も、感動も、においすらも、思い出せるように。つらいことがあったら、心置きなく、忘れてもいいように。〉(岸田奈美『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』小学館 2020年 p.117) …

もし誰かが公の場で「気に入らないヤツらを再教育キャンプ送りにしろ!」と言い出したら。

まったくもって仮定の話だが、もし誰かが公衆の面前で「気に入らないヤツらは再教育キャンプに送れ!」と言い出したらどうしたらよいだろうか。しかも、あまりになんの疑いもなく自信たっぷりに言うものだから、周りの人も「いいね!」とか言い出していたら…

ちきりん氏の「再教育キャンプ」論が怖い理由

「Homo homini lupus.人間は人間にとって狼である」。プラウトウスが『アシナリア』の中でそう言ったという(金子晴勇編訳 「エラスムス『格言選集』」知泉書館 2015年 p.14)。 不勉強ゆえプラウトウスも『アシナリア』もよく知らないが、まさにHomo homini…

ちきりん先生、おかしいです!-自分の頭で考えよう、ただし「無知のヴェール」とともに。

森氏の辞任を受けてちきりん氏がこんなツイートをした。 何度考えてもおかしいと思うので批判しておきたい。 近代国家は、個人の内面まで土足で踏み込まないものです。 森氏の思想信条や言動が公人としてふさわしくないからといって、中国共産党みたいに教育…

峰宗太郎ほか『新型コロナとワクチン 知らないと不都合な真実』を読んで、ニューノーマルはいっときの話ではない、と覚悟した話。

〈峰: はやる気持ちを抑えて、思考実験してみましょう。米国の感染者数は2020年11月16日時点で16万6226人、と、ニューヨークタイムズ紙が報じています。同日の日本は1685人ですね。感染者の人数にざっくり100倍の差があるわけです。もしですよ、米国で、あり…

峰宗太郎ほか『新型コロナとワクチン 知らないと不都合な真実』を読んで、ニューノーマルはいっときの話ではない、と覚悟した話。

〈峰: はやる気持ちを抑えて、思考実験してみましょう。米国の感染者数は2020年11月16日時点で16万6226人、と、ニューヨークタイムズ紙が報じています。同日の日本は1685人ですね。感染者の人数にざっくり100倍の差があるわけです。もしですよ、米国で、あり…

clubhouseやってて、いにしえの病院の「タバコ部屋」を思い出した話。

手に持てるものは限られている。何かを手にしたければ、何かを手離さなければならない。 音声SNS、clubhouseで遊んでいて、ああこれは、「ぼくにとって」タバコ部屋だ、と思った。 1999年に医者になったころはまだ、どの病院にも「タバコ部屋」というのがあ…

clubhouseを覗いてわかったこととclubhouseの未来図。

「うちの病院からね、あちこちの離島に若手が赴任するでしょ。あちこちの離島を派遣医師用にイントラネットで結んだら、当初予想しなかった使われ方したんです」 10数年前に沖縄の病院で聞いた話。 「最初はね、自分のわからない症例をお互いに相談したりし…

コロナワクチン準備中~私を月まで連れてって。

〈Fly me to the moon 私を月まで連れてって Let me play among the stars 星の海で遊ばせて Let me see what spring is like on 木星や火星の A-Jupiter and Mars 春ってどんなものかしら〉 あの頃は、毎晩ヘレン・メリルがかかっていた。 実話か都市伝説か…

GRITとGRAT/やり抜く力とやり過ごす力

成功したければGRITを、生き抜きたければGRATを。 聞くところによると、卓越したビジネスマンや経営者には共通点があるという。やり抜く力、GRITだ。 GRITを提唱したのはペンシルバニア大学のアンジェラ・リー・ダックワース教授だ。 ダックワース教授によれ…

コロナ禍が始まり、1年が経った。

SNSの「1年前の投稿」表示が、新型コロナのパンデミックが世界に影響を及ぼしてから一年が経過したことを告げた。1年前、友人I氏が猛烈な勢いで警鐘を鳴らしていて、中国発のニュースを片端から訳してシェアし、「世界的な感染爆発が起きるかもしれない!」…

斎藤幸平『人新世の「資本論」』をあえて批判的に読む(5)

昨年末から、斎藤幸平氏の『人新世の「資本論」』をあえて批判的に読むということをやっている。医療リソースとラーメン屋について考えることに忙しかったが、きちんと一区切りつけておきたい。 『人新世の「資本論」』の課題設定の主眼は地球温暖化である。…

熱烈希望!「GoTo孤独の超グルメ」

一都三県に二度目の緊急事態宣言が出された。飲食店は、夜8時までの営業を要請されるという。 コロナ爆発で必要なのは飲食店の営業時間短縮というより、入店人数を減らして距離を取り、同じ時間帯に同じ空間にいる客の数を少なくして、細く長く営業してもら…

Interlude~ツヨシの話。

「うちの高校にはね、年に一回くらい、あの人が来るの」 その日の夜、ジャズ・バーで隣の席に座った女性が言った。九州から関東に出てきたばかりだという。 「ほんとにふらりとね、校庭に現れるの。ギター一本さげてね。やっぱり母校だから」 黒いテーブルの…

斎藤幸平『人新世の「資本論」』をあえて批判的に読む(4)-資本主義社会のレジリエンスと「老化するお金」

年末から、話題の書『人新世の「資本論」』(斎藤幸平)をあえて批判的に読むという試みをやっている。 ルールは3つ。 ルール1.論と論者は分けて論じる。 ルール2.イデオロギーを盲目的に信奉したり拒絶したりすることは避ける。 ルール3.全ての「筋の通った…

斎藤幸平『人新世の「資本論」』をあえて批判的に読む(3)-「みんな」でやらねば意味がないが、「みんな」でやるとうまくいかない

『人新世の「資本論」』(斎藤幸平著)をあえて批判的に読むという試みをしている。 同書では地球温暖化という人類の危機に対する処方箋として、「潤沢なコミュニズム」を掲げている。 同書の掲げる「潤沢なコミュニズム」による地球温暖化阻止の高きハード…

斎藤幸平『人新世の「資本論」』をあえて批判的に読む(2)-「潤沢なコミュニズム」が実現可能ならば、なぜまだ実現していないのか。

いま話題の書『人新世の「資本論」』(斎藤幸平著 集英社新書)をあえて批判的に読むという試みをしている。なにもクリスマスにそんな無粋なことをしなくてもよいとは思うが、なにしろ宗教は阿片だからこれでいいのだ。よーしパパ、革命的情熱を持って論じち…

斎藤幸平『人新世の「資本論」』をあえて批判的に読む(1)ー脱成長・定常社会で若者は幸せに暮らせるだろうか

一生に1回は観るべきだが、2回観るのはしんどいという映画がある。『楢山節考』もその一つだ。Kさん、勧めていただきありがとうございました。 話題の書『人新世の「資本論」』(斎藤幸平 集英社新書)を読んでから、『楢山節考』が頭の中でリフレインされ…

とある街場の感染対策ーコロナ禍の日曜診療

12月13日(日曜)は中條医院で日曜診療を行いました。 日記風にお送りします。 【朝7時30分】 本日は日曜診療の当番日なので自分にログインボーナスを。 うちのクリニックのある船橋市では、医師会所属の医療機関に医師会本部での夜間診療当番とはまた別…

フィジカル&マテリアル雑考。

「フィジカル」と「マテリアル」ということについて考えている。答えはまだない。 『鬼滅の刃』の最終巻、紙の本がものすごく売れている。これだけオンライン化、デジタル化が進む中でこれはどういうことだろうか。一説には家族で回し読みするために紙の本を…

コロナ禍と山本七平『日本はなぜ敗れるのかー敗因21ヶ条』

敗れた事実は変わらない。 問題なのは、敗れたあとに学ばないことである。 コロナのはじめのころ、本間 正人先生から一冊の本を勧められた。 山本七平著『日本はなぜ敗れるのか-敗因21ヶ条』(角川oneテーマ21 二〇〇四年。原文は1975〜1976年)。日本がなぜ…

牛のように超然と。

1916年8月24日に、夏目漱石はこう書いた。 〈牛になる事はどうしても必要です。われわれはとかく馬になりたがるが、牛にはなかなかなり切れないです。(略) あせっては不可(いけ)ません。頭を悪くしては不可ません。根気ずくでお出でなさい。世の中は根気…

6.「空気が支配する国」での生き抜きかた。

まず最初に申し上げたいのは、これは「べき論」ではなく「好き嫌い」の問題だということだ。少なくともぼくはそう認識している。 「空気」の支配の中で心地よく過ごしたければそうすればよいし、「空気」の支配を嫌うのなら、その対策を取らなければならない…

5.「空気」と「世間」~『空気が支配する国』を読んで。

〈世間とは、いったい何の事でしょう。人間の複数でしょうか。どこに、その世間というものの実体があるのでしょう。けれども、何しろ、強く、きびしく、こわいもの、とばかり思ってこれまで生きて来たのですが、しかし、堀木にそう言われて、ふと、 「世間と…

4.なぜ我々は「空気」を研究しなければならないか~『空気が支配する国』

『空気が支配する国』(物江潤 新潮新書)を読んでつらつらと。 なぜ我々は「空気」を研究しなければならないか。それは「空気」が我々をわずらわせるからである。 古代ギリシャの賢人エピクロスはこう書いている。 〈かりに天界・気象界の事象にかんする気…

3.『空気が支配する国』の独自の視点は、「空気」による支配を一部肯定したところにある、という話。

物江潤氏の新著『空気が支配する国』(新潮新書)を読みながら、つれづれなるままに空想を遊ばせている。週末だから脱線する。 山本七平氏による「空気」の発見以降、知識人による「空気」論というのはいくつかある。 物江氏の『空気が支配する国』の独自の…