メリーゴーランド、回る。

都心からは少し離れた街にその遊園地はあって、年かさのその遊園地にそのメリーゴーランドはある。 年かさの遊園地に見合ったようにそのメリーゴーランドもこれまた年かさで、今日もくるくる回っている。説明書きによれば、そのメリーゴーランドは実はその遊…

「集合天才」についてさらに考えるーアイドルグループを例に。

マイブームの「集合天才」。わざわざ海を越えなくても、日本の芸能の世界にも「集合天才」の例があることに気づいたのでご報告する。文献的に裏付けが取れないし聞きかじりなので仮にJ事務所としておく。 男性アイドルグループで有名なJ事務所では、新しいア…

「集合天才」Collective Geniusについて。

「集合天才」。いい言葉だなーと最近じわじわと好きになっている言葉で、おおたとしまさ氏の『受験と進学の新常識』(新潮新書)で読んだ。文脈としては、受験では様々な評価基準・評価方法があるが、全ての生徒が同じ評価方法で最優秀をとることを求めてい…

『山月記』を読みながら。

いま一部で話題の『山月記』を青空文庫で読む。 よくこういうので誰かが漢詩を浪々とうたいあげてほかの誰かが書きとめる、みたいなシーンあるじゃないですか。漢詩とかってよく知らんけど韻とか踏むじゃないですか。韻とかって同じ音とか似た音を駆使するわ…

ファミマ「子ども食堂」批判に思う。

ファミリーマートが「子ども食堂」を行うとのこと。それに対する疑問点・懸念点がweb記事になっていたりする。 news.yahoo.co.jp 誰かを批判したいわけではない。これまで実直に「子ども食堂」運営をされてきた熱意に敬意を表したいし、ファミマ「子ども食堂…

吊り革につかまるのが大好きな子どもたちへー通勤電車にて。

朝の通勤電車。若いお母さんが子どもを抱っこしてたっている。席はあいているが、吊り革につかまるのが楽しくしかたない我が子のために一生懸命抱っこしているのだ。あるある。ぼくは心の中で共感した。子どもってなんであんなに吊り革につかまりたがるんで…

人はなぜ学ぶのかについての二つの立場ー「三角関数なんか社会に出たら使わない」をきっかけに。

「三角関数なんか社会に出たら使わないんだから、みんなが高校で学ぶ必要はない」という論について。 内田樹氏は2007年の著書『下流志向 学ばない子どもたち 働かない若者たち』(講談社)で、市場主義は即時の等価交換が原則であり、教育は市場主義・商…

「三角関数なんか社会に出たら使わない」と『ゴーマニズム宣言』

小林よしのりの『ゴーマニズム宣言』の中で、成人式を迎える小林氏に彼の父親が「スーツを買ってやる」というシーンが出てくる。当時大学生の小林氏は時代もあって成人式にスーツなんてダサいもの着ていかないからいらない、と言う。それに対して彼の父親は…

「靴下はなぜ片っぽだけ無くなるか」とAI

「靴下はなぜ片っぽだけ無くなるか」という人間最大級の謎に対する答えをご存知だろうか。名も知らぬ賢人がこうツイートした。「両方無くなった場合は気づかないからだ」 1組の靴下にはこんな運命がある。パターン1 末永く添い遂げる。ペアで活躍し続けるパ…

パーキンソン病を知るために~船橋市・中條医院より

千葉県・船橋市「中條医院」院長の高橋宏和です。 脳や神経の病気を内科的に診る我々脳神経内科で年々患者さんが増えている病気の一つがパーキンソン病。 パーキンソン病のことを知っていただくため、簡単にまとめてみます。 パーキンソン病ってどんな病気?…

12月28日金曜日、午前9時15分からラジオ日本「教えて!ラジオクリニック」にゲスト出演します!

明日12月28日金曜日、午前9時15分から、ラジオ日本「教えて!ラジオクリニック」にゲスト出演します!テーマは「神経内科ってなに?」。 よろしければぜひお聞きください! AM1422kHz ラジオ日本

団塊Jr.&ロスジェネが聴き直す爆風スランプ『45歳の地図』

2018年も残り1か月。今年、45歳となった。頭の中にリフレインするのは爆風スランプ『45歳の地図』。 1973年、誕生。 1971年から1974年に生まれたぼくたち団塊Jr.は、日本の最後のボリュームゾーンだ。 堺屋太一氏が命名した「団塊の世代」を親に持つぼくら…

『都営バスの全運転手に脳のMRI検査を義務付け』がなぜバカバカしいか、かみ砕いて説明する。

2018年11月13日のdmenuニュースによれば、都営バスで全運転手に脳のMRI検査を義務付けるとのこと。これは非常にバカバカしくて歴史に残る愚策である。 www.hirokatz.jp 目的は、運転手の失神による事故を無くすためだという。常識的な医者の目か…

医者の目から見て『都営バスの全運転手に脳のMRI検査を義務付け』がバカバカしい理由。

2018年11月13日朝のdmenuニュース(もとはNHK)によれば、東京都は都営バスの全運転手に3年に1度の脳MRI健診を義務づける、という。 都営バスの全運転手に脳のMRI検査義務づけ 東京都(NHKニュース&スポーツ)バスの運転手が病気や体調…

「教えて!ラジオクリニック」(ラジオ日本)に呼んでいただきました!

12月28日金曜日と来年1月4日に、ラジオ日本「教えて!ラジオクリニック」(お昼12時15分〜)に出ます! 今日はその収録で、神谷町のスタジオに呼んでいただきました。テーマは「脳神経内科で診る病気」と「パーキンソン病」です。お楽しみに!呼んでくださっ…

「かんたん表紙メーカー」で読みたい本の表紙を作ってみました。

この記事を読んで、簡単に本の表紙っぽいデザインがつくれる「かんたん表紙メーカー」をさっそく使ってみました。togetter.com 作ってみた架空本①「ふつうの風邪」はウイルスが原因なので、細菌をやつける抗生剤は要らないんですよ、という本(架空) 作って…

namengedächtnis/人の顔と名前を覚える能力がイマイチな人のためのちょっとしたハック

出会った人の顔と名前を覚えるのがとても得意な人がいる。 名前を覚えるための記憶力のことをドイツ語でnamengedächtnisというのだが、もちろん読めない。この単語のことは米原万里氏のエッセイで知った。このnamengedächtnis(読めない)の優れた人というの…

ケアマネージャーの方々に「神経難病とのかかわり」についてお話しさせていただきました。

本日は船橋でケアマネージャーの方々に「神経難病とのかかわり」についてお話しさせていただきました!約60人のケアマネージャーの方々に、約2時間半ほど熱心に聞いていただきました。かかわりの難しい神経難病ではありますが、これからも医療と福祉が連携し…

続・オシャレなお店はなぜアクセスのしにくいところにあるか問題

オシャレなお店はなぜアクセスのしにくいところにあるか問題。 オシャレなお店というのはちょっとアクセスの悪い場所にあることが多いが、その理由やメリットを先日考えた。 この話の大前提は、お店側の資金やマンパワーに限りがあるという点。 つまり、アッ…

オシャレなお店がわかりにくい場所にある理由。

こじんまりとした気の利いたレストラン、しっとりと落ち着いたバー、海外から取り寄せた雑貨を売る雑貨店、ハイセンスな服ばかりそろえた服屋。オシャレなお店はいろいろあるが、ちょっとだけアクセスの悪いところにあることが多い。繁華街のど真ん中、駅前…

組織や会社のトップにセクハラ・パワハラな人が跋扈する4つの理由。

スポーツ団体のえらい人のパワハラ問題などがずっとニュースをにぎわしている。 組織や会社のトップのほうにセクハラ・パワハラ的なとんでもない人がいる理由には少なくとも4つある。イメージしやすいように次長課長と仮置きする。お前に喰わせるタンメンは…

全米オープンに寄せられた感想「審判ももっと空気読めばよかったのに」に思う雑感。

テニスのことも大坂ナオミのこともなにも知らないし中継も見ていないんだけど、試合やブーイングについてのネット上のコメントで 「審判ももっと空気読めばよかったのに」 というものを見かけて立ち直れないほどの衝撃を受けた。立ち直るけど。「法」や「ル…

「プランS」がもたらす知の地殻変動

ヨーロッパの研究助成財団が、助成を受ける科学者に、オープンアクセスでない科学雑誌(含.nature、Science,cellなど)への投稿を禁じるのだという(「plan S」というそう。ソースは下記)。 Radical open-access plan could spell end to journal subscript…

「質」を生むには「量」とフィードバックが必要、という話。

とある陶芸教室で学生を2グループに分けた。片方のグループには、成績評価は作品の「量」によって行う、具体的には作った陶器の総量が50ポンドなら「A」評価、40ポンドなら「B」評価とすると告げた。もう片方のグループには従来どおり成績評価は「質」で行う…

架空キラキラ女子日記『大東京カレンダー』について。

この夏ずっとやっている遊びで、『大東京カレンダー 綾菜』ごっこというのがありまして。かの有名な『東京カレンダー 綾』のパロディです。 元ネタの『東京カレンダー 綾』は、秋田出身アパレル業界勤務の「綾」が東京という街で人と出会い暮らしていくとい…

東京医大の女子一律減点問題で現場の医者がいまいち歯切れが悪い理由。

東京医大で女子受験者が一律減点されていた件で、おおいなる批判がわきあがっている。医者のはしくれとして、「女性は不利」というのは聞いたことがあったが、面接などの選考過程を使ってもっと巧妙にやっているのかと思っていた。 で、「女子だからといって…

『今日のネタ帳』との住み分けの話。

ながらくこの『カエル先生・高橋宏和ブログ』でまじめなネタもふざけたネタも書いておりましたが、特にふざけたネタのほうが本業を圧迫する可能性が出てまいりました。 実生活では2017年10月から千葉県船橋市の中條医院というクリニックの院長をしてお…

結・正論7月号『セクハラはチンパンジーもやっている 長谷川三千子×竹内久美子』批判

3回ほど、雑誌正論7月号『セクハラはチンパンジーもやっている』という記事の批判を書いた。 www.hirokatz.jp www.hirokatz.jp www.hirokatz.jp 90年代の亡霊、竹内久美子氏の問題点として、 ①話に進歩がない。華々しくデビューしたときの成功体験を引きず…

続々・正論7月号『セクハラはチンパンジーもやっている 長谷川三千子×竹内久美子』批判

思ってたより話題にならなかった、雑誌正論7月号の記事『セクハラはチンパンジーもやっている 長谷川三千子×竹内久美子』。この批判の三回目です。一回目と二回目はこちら↓ www.hirokatz.jp www.hirokatz.jp 動物行動研究家、竹内久美子氏のよろしくないとこ…

続・正論7月号『セクハラはチンパンジーもやっている 長谷川三千子×竹内久美子』批判

90年代の亡霊か。 先日出た、雑誌正論2018年7月号記事、『セクハラはチンパンジーもやっている 長谷川三千子×竹内久美子』を読んだ感想だ。 竹内久美子氏がメジャーになったのは1990年代前半。 「生物学の理論を縦横無尽に駆使して社会評論を行い一世を風靡…